この画面に出てくる言葉を、初めての方でも分かるようにまとめました。どこからでも見られます。
ボトム(折り返し点)
生豆を入れた直後、冷たい豆が窯の熱を奪って豆温度が一度下がり、下がりきって再び上がりに転じる最低点。投入後60〜80秒あたりで来ます。この温度と到達時間が、その後の温度の上がり方(味)を決める最初の分かれ道です。三十日珈琲ではBT(豆温度計)を見てボトムを確認します。IBTSはボトム付近でノイズが大きいため折り返し点の判断に使えません。実際の焙煎771回のBT中央値は投入量によらず約100℃・60〜80秒でほぼ一定でした【実測】。
豆の温度(IBTS)
Aillio の窯に内蔵された赤外線の温度計が測る温度。接触せず豆に向けて測るので安定しています。この画面の「豆の温度」はすべてこの温度計の値です。
BT(豆温度計)
窯の中に直接差し込む棒状の温度計。三十日珈琲ではボトム(折り返し点)の確認にBTを使います(250g・350g・500g とも約100℃で安定【実測】)。ただし焙煎の中盤は豆がプローブを覆いきれず数値がブレる場合があります。その場合は IBTS と合わせて確認してください。
POWER(火力)
窯を温める熱の強さ。P1〜P9 の 9 段階。高いほど勢いよく温まりますが、Aillio は接触熱が主体なので、弱すぎると逆に焦げやすくなる特性があります。
FAN(排気)
窯の中の空気を外に出す強さ。F1〜F9 の 9 段階。煙や水蒸気を逃がしながら、熱の伝わり方を調整します。強くしすぎると熱が逃げて焦げやすくなることがあります。
DRUM(ドラム回転)
豆が入っている筒(ドラム)の回転速度。D1〜D9 の 9 段階。速いほど豆が均一に動いてクリーンな味わいになり、やや遅いほど豆が長く熱に触れて立体的なコクが出ます。
チャージ(投入前の窯温度)
生豆を窯に入れる前に窯を温めておく温度。高いほど短時間で焼けて酸味と香りが立ちやすく、低いほどじっくり焼けて甘みとコクが出やすくなります。焼く量が多いほど高めに設定します。
1ハゼ(豆がパチッと弾ける合図)
焙煎の途中で豆の中の水分と炭酸ガスが膨張し、豆がパチパチと音を立てる現象。このタイミングが「浅煎りと深煎りの分かれ目」の目安になります。
ドロップ(豆を出すこと)
焙煎を止めて窯から豆を出す操作。「ドロップ温度」とはその瞬間の豆の温度のことで、この温度が焙煎の深さ(浅煎り〜深煎り)を決める最大のポイントです。
焙煎度(焙煎の深さ)
浅いほど酸味と香りが際立ち、深いほど甘みとコクが出ます。甘みを増やしたい場合は「仕上げ時間を延ばす」よりも「ドロップ温度をほんの少し上げる(深くする)」ほうが効果的です(MDPI Beverages 2020)。
仕上げ時間の割合(DTR)
1ハゼ(パチッと弾ける瞬間)からドロップ(豆を出す)までの時間が、総焙煎時間に占める割合。浅煎りで 16〜20%、中煎りで 20〜25%、深煎りで 25〜30% が目安です。